作品となる画像ファイルの縦横比に合わせて平面オブジェクトを作成します。テクスチャとして張り込む画像は「作品」なので、簡単な計算をして縦横比を正確に設定したオブジェクトを作成する必要があります。

1. 画像ファイルの縦横比率を計算する

タテとヨコのピクセル数の比率は、どちらか大きいほうを基準に比率(係数)を算出します。

動画の例ではタテに長い画像なのでタテのピクセル数を基準に「 ヨコ 割る タテ 」で「0.75」という比率を求めています。

オブジェクトを作成するときに、「高さ」のサイズを任意に決め、そのサイズにこの「0.75」を掛け算して「幅」のサイズを算出しています。

また、動画では事前に画像ピクセルサイズを「2の累乗」の値にリサイズしています。

2. 比率を元にオブジェクトを作成する

最初の動画で算出した比率で平面オブジェクトを作成、テクスチャを設定しています。

3. 作品パネルオブジェクトを作成する

平面オブジェクトから押し出しで厚みをつけ、抽出で2つのオブジェクトに分割し、別なマテリアルを割り当てています。

テクスチャのタテヨコ比率を求めるときになぜ大きいほうの数値を基準にするのでしょうか。

Unityなどのゲームエンジンではテクスチャサイズを自動的に「2の累乗の正方形」にリサイズして扱います。 「2の累乗」については最初の動画で説明しています。 512pixel, 1024pixel, 2048pixel, 4096pixel … という数値ですが、いずれも縦横同じ大きさの正方形画像になります。 この自動的に正方形にするときの基準となるのが、タテかヨコかどちらか大きいほうの値なので、テクスチャ画像のリサイズは大きいほうの値を基準にしなければなりません。

動画の例では、大きいタテの値が 4032 なので何もしない場合は一番近い上の値である「4096pixel」にリサイズされ、ヨコも同じ大きさになりほとんど問題になりません。 しかし、もし 2の累乗「4096」より1pixelだけ大きい「4097pixel」の画像だった場合は、一番近い上の値である「8192pixel」にリサイズされ倍近い大きさ(ピクセル数で言えば4倍)になり、無駄にメモリを消費することになります。 

以上の理由から、2の累乗の近い値を1pixelでもオーバーするような場合は、ピクセル数をその値まで小さくしておく必要があります。

4. テクスチャ画像の解像度

テクスチャ画像の解像度(ピクセル数)はそのオブジェクトがどのくらい画面上で拡大されるかによって決定します。ほとんど画面上に小さくしか映らないオブジェクトに8192pixelの画像を貼り込んでも動作が重くなるだけです。

このページで説明した「作品画像」のような場合は最低でも1024pixelは必要でしょう。ただし大きければそれだけ完成作品の読み込みに時間もかかりますし、動作も環境によっては重くなります。 特にwebGLで書き出しwebコンテンツとしてインタラクティブに動かす場合は、大きくても8192pixelまでにした方が良いでしょう。 1024pixel、2048pixelまたは4096pixel、場合によっては8192pixelの大きさにしておくのが無難でしょう。

詳しくはUnityマニュアルのこのページを参照…