MayaのMASHを使い大量のオブジェクトをランダムに配置します。
MASHのPlacerノードを使用すると、数種類のオブジェクト、例えば石ころや瓦礫などをランダムに大量に配置する場合に便利です。
例としてドーナツに4種類のスプレーチョコを配置していきます。
MASH Placer (プレーサー)
ここでは、MASHのPlacerというツール(ノード)を使用し、ドーナツの表面にブラシで描くように4種類のスプレーチョコ(円筒形オブジェクト)をランダムに配置します。
Mayaの単位はcmにしてありますので、グリッドのひと目盛りは1cmです。 MASHを使う上で長さの単位は結果に影響しますので、注意してください。 スプレーチョコ一つの長さは約1.5cmくらいです。(リアルサイズよりやや大きめかもしれません。)
重要なことですが、配置するオブジェクトは必ず全てワールド原点に置くようにしてください。(当然、4つのスプレーチョコは一つに重なります。) また、X軸で90°回転しZ軸方向に向けています。
尚、4つのスプレーチョコの形状は同じですが、それぞれaiStandardSurfaceをマテリアルとして割り当て、カラーだけ赤・緑・青・黄、別々に設定しています。
また、ドーナツを含め、全てのオブジェクトはトランスフォームのフリーズとヒストリを削除しておきましょう。 尚、配置するスプレーチョコオブジェクトは、ピボットポイントを少し下へ移動し、配置した時にやや潜るように設定しています。
最初の動画では、MASHを起動しPlacerで配置するところまでを説明しています。
Placer その他のブラシ
引き続き、Placerの他のブラシ機能を説明しています。
ただし、削除、衝突、ID、まではうまく機能しましたが、「微調整」ブラシだけはうまく使えていません。 法線方向への微調整だと思われますが、今回はうまくいきませんでした。
MASH インスタンサ
MASHで作成したオブジェクトは、そのままでもレンダリング可能ですが、Unityなどへ書き出す場合は一般のポリゴンオブジェクトに変換する必要があります。
変換操作は、MASHエディタから行えますが、少し分かりにくいところもありますので、動画で解説しています。
一連の操作としては次の3段階になります。
アウトライナに表示される MASH_ReproMesh を MASHエディタから「MASHジオメトリタイプを切り替え」を選択し、「MASH_Instancer」に切り替えます。
その後、アウトライナで 「MASH_Instancer」を選択し、メインメニュー > MASH > ユーティリティ > 「インスタンサをオブジェクトにベイク処理」を選択します。
すると「Bake Instacer Tool」が表示されるので、「このフレームをベイク処理」をクリックして完了します。
MASHのPlacer を使った大量オブジェクトのランダム配置の説明は以上で完了です。