MayaとPhotoshopだけで簡単に作る方法です。
肝心なテクスチャは、1枚の写真からPhotoshopのスタンプツールで加工していきます。
モデリング
オブジェクトの編集は、ポリゴン立法体を作成して簡単に済ませます。
作成した立方体の「入力」で、サイズを下記のように変更します。(任意サイズ)
- 幅 : 20
- 高さ : 6
- 深度 : 10
- 分割X : 2
- 分割Y : 2
- 分割Z : 2
XYZ各中心エッジループを、移動とスケールで図のような形にします。

スムーズ表示にして確認します。 (必要に応じて適宜エッジループを追加して変形しても良いでしょう。

UV編集
UVも簡単に済ませます。 上部5面と底の1面でカットして2つのUVシェルに分けるだけです。

UVマップ書き出し
MayaでのUVスナップショット書き出しは、デフォルト[2048×2048px]で png形式です。
図は、Photoshopで開き、背景レイヤを白を塗り潰した状態。

そのままではラインが見にくいので、UVのラインのあるピクセル部分だけを選択し、選択範囲を1px拡張してから黒で塗り潰しています。
また、編集する画像の色や明るさによっては、黒ではなく、ライン部分をグレーや白で塗り潰します。
素材写真のダウンロード
AdobeStockで検索すると無料のパンの画像があるのでダウンロードしておきます。
PCのAdobe CC
アプリから、「Stockとマーケットプレイス」または、「無料素材」をクリックします。(事前にアカウントにログインしておいてください)
WebブラウザでAdobeStockが開くので、検索で、[ top view bread ]で検索すると比較的上位に下図(左)の写真が出てきたのでこれをダウンロードしました。
この写真以外にもいくつかあるので、バリエーションを増やすこともできるでしょう。

AdobeStock 「 無料素材」検索の注意点
「無料素材」ではなく、有料素材を無料で使える「無料体験版」もあります。
ただしこの「無料体験版」は10点までの制限があり、尚且つ30日経過するとサブスクの使用料金が発生します。
よく確認してからダウンロードしてください。
UVファイル(.psd)へドラッグ
ダウンロードした画像をUVマップのPhotoshop画面にドラッグして読み込み、UVのレイヤと背景レイヤの間に移動します。
図は、UVマップのラインが見やすいように画像レイヤの透明度を一旦下げています。
右から2番目のパンだけをテクスチャとして使うので、画像の大きさと位置を調整しています。

ドラッグで読み込んだ画像は、「埋め込みスマートオブジェクト」になるので、「レイヤに変換」してください。スタンプやペイントなどの編集が可能になります。
必要な画像だけを切り抜く
現在は「オブジェクト選択 ツール」という便利なツールがあります。ワンクリックで選択し、選択範囲反転してから周りを削除すれば図のように切り抜けます。
切り抜いた画像レイヤはそのままとっておき、複製したレイヤをスタンプツールで加工していきます。

スタンプツール
このあとは 力わざ ですが、「スタンプツール」でひたすら画像をUVマップが埋まるまで広げていきます。
(今はAIツールで簡単な方法もあると思われますが、検索している時間に「スタンプツール」でできてしまいます。)

スタンプツールのコツ
- 元画像の中央部分はスタンプ(ペイント)しない。輪郭の近くのみに限定する。 サンプリングする元画像をペイントしては意味がないです。
- ブラシサイズは大きすぎず、小さすぎず。 この画像は全体が7360×4912pxもあるので、図のように300px以上と大きめ。

- 画像の特徴を崩さないよう心がける。
- 陰影ではなく、表面に着目する。

- optionキーを押してサンプリングをとる場所を頻繁に変える。(1~2回に1度) そうでないと同じ画像の繰り返しが目立ってしまいます。
- ドラッグしてペイントするのではなく、ブラシを大きくしてクリックの繰り返しでスタンプする。 ドラッグすると繰り返しが目立ちます。
- 特徴的な部分のサンプリングは避ける。 ただし連続性が必要な部分は位置を慎重に合わせて使用する。 ➡ 今回のパンの場合、切り込みのシャープなライン部分などです。 (下図の黄色の破線)

背景レイヤに色を設定する
スタンプ作業が完了したら、背景レイヤを新しく作り、画像からサンプリングした色で塗り潰しておきます。
また、Base Color 用の jpg画像として自動で書き出すため、2つのレイヤをグループ化して名前に拡張子をつけます。

「画像アセット」の設定
レイヤ グループに拡張子付き名前を付けるとともに、「ファイル」メニューから下記の「画像アセット」にチェックを入れてください。
ファイル > 自動処理 > ジェネレーター プラグイン > 「画像アセット」
また、 環境設定 > プラグイン > 「ジェネレーターを有効にする」 にもチェックを入れておく必要があります。
Roughness(粗さ)用の白黒レイヤをつくる
Base Color用のレイヤグループができたら、グループごと複製してRoughness用の白黒レイヤグループをつくります。
調整レイヤを追加して「白黒」を選択します。

Bumpマップ用白黒画像をつくる
Roughness用レイヤグループを複製して3つめのレイヤグループをつくります。
バンプマップ用なので、調整レイヤは「白黒」に加えて「階調の反転」も追加します。また、必要に応じて「レベル補正」なども追加してコントラストを調整します。

テクスチャ画像の完成
以上で3種類のテクスチャ画像作成が完了しました。
Photoshopファイルをsourceimages フォルダに保存すると、[ ファイル名 -assets ] というフォルダが作られます。
ファインダーまたはエクスプローラーで[ ファイル名 -assets ] フォルダを開いて確認してください。


Maya新規マテリアルで接続
オブジェクトに「新しいマテリアルを割り当て > Maya > サーフェス > 標準サーフェス 」でマテリアル(standardSurface2)を割り当てます。マテリアルアトリビュートから、各ノードにテクスチャ画像を接続してください。
Bumpマップだけは、[ bump2d ]というノードが作られるので、「バンプ値」をクリックして画像ファイルを接続します。

Roughness(粗さ)とBumpマップ画像の「カラースペース」は、Utility > Law に変更します。
またさらに、「▶ カラーバランス」項目を展開し、「アルファ値に輝度を使用」をチェックします。
レンダリング結果の比較
マテリアルのテクスチャ画像に ❶Base Colorのみ接続、 ❷Routhness(粗さ)を追加、❸さらにBumpマップを追加した場合のrレンダリング結果の比較です。

